その佑衣の大きな声に後の二人も目を覚ましたのか、ソファーで座ったまま眠っていた悠真と。
テレビ前のスペースで仰向けで腕を組みながら寝ていた琉聖が目を覚ます。



「あ、皆んなおはよう」


「莉愛具合はー?少しは良くなった?」


「うん、お陰様で。だいぶ楽になった」


「莉愛ちゃん、熱計ってみて」



すっかり目を覚ましたらしい悠真は、いつものように早朝から爽やかなオーラ全開で、まるで寝起きには見えない。



それとは対照的な琉聖は、寝起きなため不機嫌そうに顔を歪ませてからゆっくりと身体を起こした。



悠真から受け取った体温計は、あっという間に軽快な音を上げて熱を測り終えた合図をしてくれる。



それを取り出して画面を見ると[37.2]と表示されていて。まだ微熱ではあるがかなり下がったみたいだ。



「まだ少し熱あるね」



私の持っていた体温計を覗き込んできた悠真は腕を組みながら眉をひそめると「学校は休んだ方が良いよ」と心配気に私を見下ろす。



「うん、そうする」


「温かくして、今日はゆっくりしてな」