夜中に何度か目が覚めた。



一度目は熱のせいか酷く身体中の節々が痛くて。



二度目は焼けるような喉の痛みと、カラカラになったノドのせい。



二度目に目が覚めた時、時間の確認をしようとベッドサイドのテーブルへと目をやると先ほどまで無かったお茶のペットボトルとスポーツドリンクが置かれている。



夜中なのに私の様子を誰かが見に来てくれて、飲み物を置いてくれたんだろう。本当に頼りになるし優しいな。



そこからきちんと眠りについたのかは分からない……だけど目が覚め気が付いた時には少しだけ身体は楽になっていて、おデコに貼られている熱冷ましのシートを外してベッドから降りる。



リビングへと繋がる扉を開くと、目の前で何かにつまずいて…視線を下へと移す。



つまずいた先に居たのは、扉近くで丸まった状態で床に眠っている佑衣の姿。



リビングは無駄にこんな広いのに…何でこんな所で……?



思わずビックリしていると、私が蹴飛ばしてしまったせいか佑衣は丸めていた身体をモゾモゾと動かすとうっすらと目を開けた後、二、三度パチクリと瞬きを繰り返して



「あー!!莉愛が起きた!おはよう!!てゆうか熱は!?起きて平気なの?」