その日からお迎えに梓が来る事はもちろんなくなった。それでいい…会う時間が減れば会話をする時間が減ればきっと梓への気持ちも自然となくなっていくはず、それにあの二人を見ているのはもう辛くて仕方がない。



「莉愛ー!お帰りー!」



それ以来私のお迎えは必ず琉聖、悠真、佑衣の三人で来てくれていて、私が琉聖のバイクの後ろに。佑衣が悠真の後ろに乗って帰るのが習慣になった。


何処かへ寄り道をしたり、遊びに行ったりするわけではないけど、三人の優しさが単純に嬉しかった。



「佑衣も学校お疲れ様」


「全然疲れてないよ!寝てただけだし!」


「寝てたじゃないだろ。本当に卒業出来なくなるぞ」


「大丈夫だって!中学卒業出来ない事なんてないから!!」


「それならそんな佑衣に、俺ら三人からのプレゼントが今日届くよ」



何処か怖さのある顔でニッコリと微笑んだ悠真が佑衣を見つめてニヤリと笑う。



「プレゼント?何?気になる!!」



プレゼントって何だっけ……あ、机のことか!
佑衣は私達が机を買いに行ったら事知らなかったんだ。


佑衣のワクワク顔と悠真の企み顔が可笑しくて、小さくクスっと笑うと、バイクに乗っていた琉聖が優しく頭を撫でた。



「…?」



「やっと笑った」