「さっきからいたけど、お前が気がつかなかっただけだろ」
悠真は呆れたようにそういうと、手慣れたように台所の冷蔵庫を開け、そこからミネラルウォーターを取り出し私に手渡してくれる。
「いや、何で来たんだよ」
「心配だったから。はい、莉愛ちゃんお水飲みな」
「ありがとう」
悠真にもらったお水を一口飲むとやけにノドがスッとして、少しだけ重苦しかった心がスッキリとしてくる。
「じゃあアイツは何でいんだよ」
琉聖が視線だけでひなのさんを指す。
「私は、服を持って来るように言われたの」
「服?」
「あぁ、莉愛ちゃん今日泊まるんだろ?だからひなのに買って来るように頼んだんだよ。俺や伊吹じゃ分からないしな」
そうだったの……何だかそれって物凄く申し訳ない……



