「何って、コイツ慰めてる」
そんなあっけらかんと答える琉聖だけど、逆に女の子は呆然としていて…
紺色の制服姿に少し明るめな茶色の髪。目はパッチリと大きくて女の子らしい声が印象的な彼女。
でも琉聖の名前を呼んでいた限り確実に二人は知り合いで、
「慰めてるって…何こんな店前で抱き合ってんの」
目の前の女の子は少し眉を歪ましながら琉聖にそう歯切れ悪く言うと、ゆっくりと私の方へと顔を向けた。
それにハッとした私は、完全に引っ付いていた琉聖の胸元をグイっと押して一歩離れると、泣きそうな顔を見られた恥ずかしさに琉聖の背中へと少し隠れる。
そうじゃん、ここお店の前だ…
今まで人が通らなかったのが奇跡で、こんな所でこんな事してるのはさすがにマズイし邪魔だ。
「…もしかして、琉聖の…彼女?」
少し小さな声で発せられたその言葉だけれど、それと裏腹に女の子の表情はどこか強張っていて。
「違げェけど、でも大事なヤツ」
先ほど私に言ってくれたのと同じ言葉を言った琉聖のそれを聞いた瞬間、女の子は何故だか少し悲しそうな表情をして…だけれどその表情を崩してすぐさま私へと笑顔を向けた。
「こんにちは!私琉聖の幼馴染のひなのって言います」
その笑顔はどこからどう見ても可愛い系で、モテそうだ。私も自己紹介しなきゃと思い口を開こうとした時…前にいた琉聖にグイっと無理矢理腕を掴まれ横へと引っ張り出される。
「おい莉愛、お前も自己紹介しとけ。コイツ悠真の妹だから」
え?悠真の妹さん?
お母さんの次は妹?でもここは悠真の家なんだし家族がいるのは当たり前で…というか悠真妹いたんだ。しかもこんな可愛い。



