え…なに… ただ見下ろされる視線、さっきの男達とは仲間でない事はわかるけど…どこか不思議な雰囲気のある男。 「……なん…ですか」 今さら震えだした腕が横たわる彼をギュッと抱きしめて、そして緊張からかカラカラになったノドからはそんな情けない声が絞り出る。 「……」 男が何か口を開こうとした時だった、 「梓!!悪い、一人逃した」 その声を聞いた瞬間、口を開きかけていた男はそれを閉じそして背を向けて歩き出す。 「人数を増やして今夜中には見付け出せ」 「わかった」