その後も何度か聞いたけど、ほとんど無視で…仕方なくエレベーターへと向かうと急いで着替えに向かった。
ご飯に行くならそうと先に言ってくれれば、ちゃんと私服で行ったのに。まぁ琉聖のあの反応からしてまさか私がパジャマで来るとは思わなかったのかもしれない。
部屋へと入ると、すぐ戻って来るつもりでいたため、リビングの電気もテレビも付けっ放しで、寝室でラフな格好に着替えたあとそれらを消して急ぎ気味で玄関を出た。
マンションのエントランスに着いて自動ドアの外へと出ると携帯をいじっていた琉聖がこちらを振り向く。
「腹減った」
「遅かった?ごめんね」
「何食う?」
スマホをポケットにしまった琉聖はバイクのシートにおいてあったメットをとると、それを私へと手渡す。
「琉聖の好きなやつ」
「俺?お前が食いてェので良いよ」
そう言われても…自分の意思で何かを食べたくて外食なんて全くした事がない。
思いつかない……
そんな私に気がついたのか、琉聖はバイクへとまたがると「乗れよ」とだけ言ってエンジンをかけた。
琉聖のバイクに乗るのは初めてだ。
それどころかバイクに乗る事自体2回目で…あの日梓のバイクに乗った日以来だ。



