「お前、飯食った?」
「食べてない」
「じゃあ着替えて来い」
「え?何で?」
「飯行くぞ」
「めんどくさい、このままじゃダメ?」
「ダメ」
「ダサい?」
「そうじゃねェけど、ダメ」
まったくもって譲る気のないらしい琉聖に、仕方なく「分かったよ」と言うと玄関ホールへと再び入って行く。
「ここで待ってるから早くしろよ」
「琉聖来ないの?」
キョトンっとしてそう言えば、琉聖は「は?」と間の抜けたような声を出して私を視界に入れて来る。
「待たせるの悪いし家上がりなよ」
どこかかったるそうに、ポケットに手を突っ込んだ琉聖は「お前って本当馬鹿」とだけ言うと、停めてあったバイクに寄りかかりスマホをいじり始めた。
どうやら来る気は無いらしい……



