「琉聖どこいくの?」



「あーとりあえず、アイツらの教室」




佑衣と琉聖に挟まれるようにして歩く私は、琉聖から貰ったパンフレットを見ながら周りをキョロキョロと見渡す。




色々なお店や、沢山の人達。



他校の文化祭ってこんな感じなんだ。
まだ何にもしてないのに、すでに何だか凄く楽しい。



「じゃあパンケーキ食べれるね!佑衣」




大の甘党で、甘いモノが似合い過ぎる佑衣は今日パンケーキを食べに来たと言っても過言ではないらしい。




「うん!莉愛も食べるでしょ?」



「食べたい!」



「じゃあ半分こしよ!そしたら他のも色々食べれるしね」




友達と半分こ…それって今までずっと本当は憧れてた。



そんな事する機会もなければ、友達すらいなかったから。




「うん!しよう」




やっぱり彼らといると、初めてだらけで


ワクワクする事がたくさんあって


思わず心がフワッと浮いたような感覚になる。




校舎に入り階段を上って、二番目の教室。
そこが視界に入った瞬間から…他の教室との違いに違和感が起きた。



「す、すごいね…」




教室の前には信じられないくらいの大行列。
というか……大混雑。