恭哉君はニヤリと微笑むと、





「今日こいつ持ち帰るから」





と言って、グッと私の肩を自分へと抱き寄せたのだった。





「えっ…!?」





つい、油断をしてしまっていた。





私が抱き寄せられると共に、教室中から悲鳴に似た声が聞こえる。





えっ、ちょ、いきなり何…!?


なんで私、恭哉君にこんなことされてるのっ…!


悲鳴をあげたいのは、私のほうなんだけど~!





恭哉君の手に強く肩を抱かれ、少しだけ身体が密着してしまう。





何とか腕を押して抵抗してみるが、そんなものは無意味に等しかった。





恭哉君はそんな私を面白がってか、わざと力を込めギュッと抱き寄せた。