そして今に至る訳なんだけど…





「もー!恭哉君のバカッ!」





退く気配のない恭哉君に、幼稚な言葉で対抗するしかなかった。





突然現れたかと思ったら、私の掃除の邪魔をしてくるし、一体何がしたいんだか!


邪魔するくらいなら、早く帰ってよねっ!





プンプンッと怒った様子で、箒でゴミを掃く。





それでも何故か気になってしまい、チラッと視線を向けてみる。


恭哉君はゴミ箱の近くに座り、呑気にスマホを構っていた。





…誰かと待ち合わせしてるのかな?


じゃないと、こんな時間に教室にいないよね。





…まっ、私には関係ないことだし、気にしずさっさと掃除を終わらせちゃおっと。





視線を床へと落とし、掃除に戻る。





「掃除当番って4人じゃねーの?」





声に反応して振りかえると、スマホを片手に恭哉君がこちらを見ていた。