俺が好きって認めれば?【完】

「恵那は俺に断ってほしかったんだろ?」


「えっ」





図星をつかれ、大袈裟に反応してしまう。





これじゃあ、「はい、そうです」と言っているのと同じだ。





とことん私は嘘をつくのが苦手らしい。





そんな私の様子を恭哉君は面白そうに見つめる。





あっ…これ、なんかやばい感じ…?





本能的に脳が身の危険を察知し出した。





「じゃあなんで俺を誘ったの?」


「それは別に…」


「ねえ、なんで?」





ジリジリと顔が近づいてくる。





そして一歩、また一歩と後ろへと追い詰められる。





気がつけば、背中にひんやりとした壁が。