恭哉君の唇は私の唇の横に、焦らすようにキスをしたのだった。





「恵那は俺のこと、友達として大切なわけ?俺は、恵那のこと1度も友達だなんて思ったことないけど」





射貫くような視線で見つめられてしまえば、もう恭哉君以外のことなんて考えられなかった。





恭哉君の触れた箇所から伝染するように、甘い痺れが全身を流れる。


甘い痺れには脳にも伝わり、私の思考を鈍らせる。





そんなキケンな刺激に頭がクラクラとする。





目がとろんと溶けてしまうくらい、甘い気持ちで溢れかえる。





その瞳の先には、1人しかいない。





私をからかって遊んで弄んだ最低最悪な人。


いつも助けてくれて、優しくそばにいてくれた最愛の人。





「なあ」


「なっ、なに…」





恭哉君は愛おしいものを見るように、限りなく優しい笑顔で言った。





「俺が好きって認めれば?」