恭哉君とはあの日以来、特に変わったことはない。





いつも通りみんなでお昼ご飯を食べたり、一緒に帰ったり。





別に喧嘩をしたわけじゃないから、普通に話だってする。





ただ、どうして恭哉君は何も答えてくれないのか、それだけが疑問に残っていた。





からかって冗談言っただけなら、そうやって言ってくれればいいのに。





それともいつもみたいな気まぐれだったの?





時々、恭哉君のことが分からなくなる。


あんなに近くに居たと思ったら、気づけば遥か遠くにいる。





私の手の間をすり抜けて、その本当の部分には触れさせてくれない。





もどかしい気持ちと、そうだよねって納得してしまう気持ち。


両方が私の中にある率直な感情だった。





とにかく今日は一旦恭哉君のことは忘れて打ち上げを楽しもうっ!


こういう学校行事はノリと勢いで楽しまないとね!





無理矢理気持ちを入れ替え、放課後が来るのを楽しみに待った。