「きょ、恭哉君…」


「なに?」





恭哉君は私と目線の高さを合わせるように、首を傾げ見つめる。


対する私は伏し目がちに、ゆっくりと口を開く。





「本当に、ごめんなさい」





どうしても直接会って謝りたかった。


…本当は目を見て謝りたいんだけど。





「私、恭哉君の言ってたこと信じれなくて、それで………きゃっ!」





気づくと私は、恭哉君の腕の中にいた。


抱きしめられていると気づくのに、そんなに時間はかからなかった。





「きょ、恭哉君…!?」





「…もういいから」





そう言って更にギュッと力強く私のことを抱きしめる。





恭哉君の身体と私の身体がピッタリとくっつく。


恭哉君の温もりが流れ込むように、私にまで伝わる。