恭哉君の顔を見ることが出来ず、視線を逸らしたままぎこちない様子で話す。





しかし恭哉君はそんな私と真逆で、いつもと何ら変わらぬ様子だった。





「やっぱ泣いてたじゃん」


「え?」


「目、真っ赤だよ」





うっ…!


早速バレてしまった。


あれだけ泣いてたら、そりゃ隠せないよね。





「これは別に…な、泣いてないし…」


「…強がらなくていいのに」





と、恭哉君は呆れた口ぶりで話す。





いざ恭哉君を目の前にすると、言いたかった言葉が全て喉の奥に引っ込んでしまう。





あんなにさっきまでは言いたいことが沢山浮かんでたのに…!


やっぱ本人目の前にすると、緊張するし、少し気まずい。


それに、恥ずかしくって目すら合わすことが出来ない。