「くくっ、顔真っ赤」





ようやく離れたかと思うと、鼻で笑った様子を見せる恭哉君。





「ばかばかっ！最低！訴えてやる！」





大袈裟に唇を手で拭う私。





信じられない…！


ファーストキスを奪うだけじゃなくて、セカンドキスまで奪われてしまった…。





「恵那がボケっとしてるから悪いんだよ」


「はっ！？そっちが強引にしてきたんでしょ…！」


「それ以上、騒ぐとキスするぞ」





はっ…！





その一言で私は言葉をピタッと止めた。





これ以上、キスなんてされてたまるかっ！





私は本能的に一歩後ろへと下がり身構える。