俺が好きって認めれば?【完】

「落ち込まないでください、恵那先輩」





暗い顔をする私に優しく微笑む隼人君。





「そういえば、隼人君って恭哉君と同じ中学なんだよね?」


「はっ。ど、どうしてそれを?」





一瞬隼人君の顔が強張った気がしたけど、見間違いかな。





「恭哉君が喧嘩する前に言ってたんだよね。中学の時は2人は接点とかなかったの?」


「べっ、別にないですよ。あの人は中学の頃からモテモテでしたし、後輩の男なんて、いちいち気にしてないと思いますよ」


「そうかなー」





そう言う隼人君の言葉にはどこかトゲを感じた。





…なんとなく、顔も強張ってるっていうか、なんていうか。


もしかして、2人って中学の時になにか…





「俺のことはいいですから、話を戻しましょう」





そう言って隼人君は早くも話を戻そうとする。





「恵那先輩は、仲直りしたいんですよね」