俺が好きって認めれば?【完】

まさか言い当てられるとは思っていなかったため、ドキッと大きく心臓が鳴る。





なんで…どうして、分かったんだろう。


隼人君の前で1回も恭哉君のこと口になんてしたことないのに。





私はゆっくりと首を縦に振ると、近くの公園へと場所を移し話すことにした。





「実はその、ちょっと前に恭哉君と喧嘩しちゃったんだよね」





顔を伏せ気味に、足元の小石を見つめる。





「喧嘩…ですか。その喧嘩の原因は何ですか?」


「それはまあ色々あるんだけど…恭哉君は本当のこと何も話してくれないくせに、冷たいことや、上から目線に平気で酷いこと言ってくるから、頭にきちゃってさ」


「そうだったんですか」





あの時のことを思い出すと、やるせない気持ちになる。





恭哉君に色々言われて傷ついたのも事実だけど、それ以上に自分が恭哉君に言ってしまった嘘の発言にため息が零れるばかりであった。





恭哉君が本当はいい人だってことは分かってる。


意外と優しいことだって知ってる。





…恭哉君のこと、嫌いなんて嘘に決まってるのに。