「俺から誘っておきながら遅れるなんて…」


「もう気にしなくていいのに」


「いや、ダメです!担任に呼ばれなければ、少しでも恵那先輩に早く会えたのに」





真剣な顔つきに思わずドキッとしてしまう。





「俺、一分一秒でも早く恵那先輩に会いたいんです」





隼人君の真っすぐな言葉に反応が困ってしまう。





素直に嬉しい。…嬉しいんだけど。





余りにもド直球すぎる気持ちに、私の方が恥ずかしくなる。





いっ、今ドキの子ってこんなこと言うの…!?


なんかまるで、告白みたいっていうか…遠回しに好きって言ってるみたい…。





隼人君の真っ直ぐっぷりに、多少驚きつつも、やっぱりいい人だと思い直す。





やっぱ恭哉君の言ってた意味が分からない。


こんなにもいい人なのに…どうしてあんなことを言ったの?





考えれば考える程訳が分からなくなるばかりであった。