少し納得いかない様子の私に、美冬はやれやれと笑ってみせる。





「ほら、ムスッとしない。それじゃ、私部活行くから」


「うん!頑張ってね」





笑顔で手を振る私に美冬は思い出したように口を開く。





「あ、そうだ。もし何かあっても1人で抱え込んじゃダメだからね?恵那には味方がいるんだから」


「ありがとう美冬!」





はー、もう…。


美冬はなんでこんなにも優しいの。





私もう、美冬さえいてくれればなにもいらないよ、うん。





と、幸せ(?)のため息を零していると、少しして隼人君がやってきた。





「恵那先輩っ!遅くなってごめんなさいっ」


「いいよいいよ!それじゃ帰ろっか~」





申し訳なさそうにする隼人君に明るく笑顔を見せ、私たちは一緒に学校を出た。