俺が好きって認めれば?【完】

「…恭哉君?」


「そう。トイレから戻って来たかと思えば、急に不機嫌になっててね」





えっ、不機嫌?


なにかあったのかな?





「遊は空気読めないからズカズカと聞いてる始末だし」


「あはは。確かに、ちょっと想像つくかも」


「…とにかく、気をつけた方がいいかもね?特に恵那は」





美冬はフッと小さく笑うと、そのまま寝る体勢へと入ってしまった。





えっ、特に私…!?


私、なにかしたっていうの!?





…うーん、全く心当たりないんだけどなあ。





恭哉君が不機嫌になるのってよくあることだし…。


イマイチ何に怒ってるのかはよく分かんないけど。





まっ、私は別になんにもしてないし、大丈夫でしょ。





そして放課後、HRの終わりを告げるチャイム音と共に、有無を言わせず恭哉君に連行されたのは言うまでもない。