俺が好きって認めれば?【完】

「初めてだったのに…!」





私は堪らず叫んでいた。





瞳には薄っすらと涙が溜まる。





そして、怒りやら悲しみをぶつけるように、恭哉君を睨んだ。





「初めてのキスは、好きな人とするって決めてたのに!最低!」





「へー意外と乙女なんだ?」





と、当の本人は悪びれる様子もなく、ニヤリとした笑みを浮かべる。





「ばかばかばかっっ!謝ってよ!私のファーストキス奪っておいて、その態度はないんじゃないっ!?」





そうだよっ!


一生許すつもりはないけど、謝るのが普通でしょ!





恭哉君へと思いっきり指を差し、「謝れ!」と再び叫ぶ。