俺が好きって認めれば?【完】

「ちょっ、いま、何したの…!?」





お願い…!


どうか、さっきのは夢で、私の勘違いでありますように…!





焦る私とは対照的に、恭哉君は至って冷静な様子で口を開いた。





「なにって、キスだけど?」





私の願いはあっけなく砕け散った。





「き、き、き、き、キスッ!?」





えっ…ちょっと待って…


キスって…えっ!?





う、嘘だよね…?冗談…だよね!?





しかし、唇に残った感触が鮮明に蘇る。





まるでこれが現実だと教え込むように。





私は口元に手を当て、軽い放心状態に陥る。