「言っとくけど、私のファーストキス奪ったこと許してないからねっ!」


「そう言う割には俺に警戒心なさすぎだけどな」





うっ…


その通りなんだけどさ…。





ダメだ…これ以上この話をするのはよくない気がする。





話を別の話題に反らさないと。





「て、ていうかさ、なんで今日は祭りに来ようって思ったの?本当に嫌だったなら断ればよかったのに」





そう言うと一瞬、恭哉君の眉がピクリと動いた。





そして先ほどまでとは一変し、なんとなく空気感も変わった気がした。





「恵那には言わない」





恭哉君は私を小馬鹿にするようにあっかんべーをする。