う～冷静にならないといけないのに。





私が1人、頭をぐるぐると悩ませていると、恭哉君が口を開く。





「夏祭りに来たのって小学生ぶりなんだよね」


「えっ小学生？そんなに嫌いだったの？」





空を見上げる恭哉君の横顔を、目を丸くさせた様子で伺う。





「嫌いってわけじゃないけど、何が楽しいのか俺には理解できん」


「え～？美味しいもの食べたりとか、花火見たりとか！祭りってそういうのが楽しみなんじゃない？」





私なんて祭りの屋台目当てで毎年夏祭り行ってるよ。


夏祭りといえば、夏休みの最大のイベントだしね。





「…確かに恵那は食い意地張ってそうだもんな」


「そんな私食いしん坊じゃないもん！」





ぷくっと頬を膨らませると、ちらりと横目でそれを見る恭哉君。





「くくっ。小学生みたいな顔だな」