俺が好きって認めれば?【完】

「じゃ、祭り始まってるし、そろそろ行こうよ」





美冬の言葉を合図に私たちは祭り会場へと向かった。





会場にはすでに沢山の人で賑わっており、祭り特有の雰囲気を醸し出していた。





「うわ~人いっぱいいるね」


「恵那、迷子にならないように私のそば離れないでね」





なんて美冬に子供扱いされながらも、私たちは屋台が並ぶ通りを歩いた。





前を恭哉君と遊君が歩き、その後ろに私と美冬がついていく。





「ねえねえ、美冬は何食べる?」


「焼きそばとか~、たこ焼きとか?」


「いいね~俺も食べたい♪」





前を歩く遊君はチラチラと後ろへと気を配って話しかけてくれる。


そんな遊君とは対照的に淡々とした様子で歩く恭哉君。





さっきからあんまり話さないし…楽しくないのかな?





人混みが嫌いだって言ってたし、早く帰りたいのかな。