俺が好きって認めれば?【完】

もしね。


もし仮に0,00000001%私が恭哉君のことを好きだったとして、それでどうなるの?





何も起きないし、何も変わらないでしょ。





恭哉君は私のことなんてこれっぽっちも見てないし。


ただからかって楽しんでるだけだもん。





恭哉君がそういう人だってことは、私が1番分かってるじゃん。





確かに私の中で、恭哉君に対する見方は最初の頃と比べたらすごく変わってるのかもしれないけど…


でもだからといって、恭哉君も私の見方が変わったなんて到底思えない。





だったら今のままでこのままでいいんだよ。





私たちにとってこの関係がベストなんだよ、きっと。


誰も傷つかないで、ただ楽しく笑っていられる友達という関係。





…まあ、そろそろからかうって遊ぶのはやめてほしいけど。





とにかく!


私たちは今まで通りにしていればいいんだ。





平和に楽しく過ごすことが出来ればそれでいいんだ。





「…夏祭り、楽しみだな」





胸に少量のモヤモヤを抱えつつも、気づかないフリをしてそんなことを呟いたのだった。