俺が好きって認めれば?【完】

「そんなにドキドキするのってさ、やっぱ恭哉君のことが好きなんじゃないの?」


「えっ!?ちょ、美冬…!変なこと言わないでよ…!」





私は大袈裟に焦った素振りを見せる。





「前にも言ったけど、別に私は恭哉君のことは」


「私も前に言ったと思うけど?」





美冬はいつも通りクールに微笑むと、そのまま前へと向いてしまった。





私は恭哉君のことなんて別に…


嫌い…ってわけじゃないんだけど。





ふと、恭哉君と電話した時のことを思い出す。





…そうだよ。


恭哉君はただ遊んでるだけ。


私の反応をみて楽しんでるだけ。





だから私は、自分の気持ちに気づいちゃいけないんだ。


認めちゃダメなんだ。