「ここ、なんの上だか分かる?」


「へっ?ここは、ベッド…だけど」


「つまりこの手は、俺のこと誘ってるってことでいいんだな?」


「ちょっ!待って!これは、ちが……きゃっ」





否定しようとした矢先、恭哉君に華麗にベッドへ押し倒される。





すっかり忘れてた…!


恭哉君は、こういう人だったのに…!





やばいっ…襲われる…!そう思い、ギュッと目を瞑った。





…しかし、暫く経っても恭哉君は何もしてこず、私はそっと目を開け身体を起こす。





「…って、恭哉君!?なに呑気に寝ようとしてるの!?」





恭哉君は私の隣で横になり、丁寧に布団まで被っていた。





「だって雨に濡れて冷えたし。恵那も寒いだろ」


「そっ、それはそうだけど。寝るなら隣のベッドへ行ってよ」


「ん~無理」





そう言って恭哉君は全く動く気配がなかった。





なっ、なにこの状況…!





「恵那も一緒に寝ればいいじゃん」


「はっ!?い、意味分かんない…てゆーか…もうすぐお昼休み終わるよ…?」





恭哉君と一緒に寝る!?


そんなの絶対無理だよっ…!


ただでさえドキドキしてるのに、これ以上のことが起きたら、心臓飛び出ちゃいそうだもんっ…!