私は全てを理解し、頬を膨らませた。





「…も~!!美冬のばか!私の話聞いてなかったでしょ!」


「えっ、あーごめん。つい、本に夢中になってた」





う、うそでしょ…!?


あんなにつまらなさそうに読んでたのに!?





「…ちなみに、なんて言う本なの?」


「んーと、【恋する姫と最弱モンスタースライム~愛の逃避行編~】ってゆう本だけど」





どんな題名の本読んでるねん!





思わずツッコまずにはいられない。





「恵那も読んでみる?」


「いや、遠慮しておくよ」


「…そっか」





つまり美冬はさっきは本の話をしてたって訳ね。


…気づかない私も相当なバカだけど。





美冬の言葉に1人で反応して焦っちゃってたのが恥ずかしくなってくる。





そんなこんな、いつも通り平和に時が過ぎるばかりだと思っていた。





しかし、事件はお昼休みに起きた。