「大丈夫??」
ふと聞こえた聞き覚えのある低い声が私の頭上を通った。
「呼吸困難⁉」
私の息の荒れ方を見て、そう言った。
顔がぼやけてあんまりよくは見えない。
けど、こんなこと前にもあったような気がする…
「あの…私、大丈夫ですから。
学校から走ってきて疲れてただけで…」
そう言って、私は立ち上がりその人の顔を見た。
目の前にいたのは、青葉緑くんだった。
「そっか…よかった……ってあれ??
君、お昼に学食にいた子だよな??」
「あっ…はい。
さっきは、メロンパンありがとうごさいます。」
「偶然だな。そんな気にしなくていいよ‼
そういえばこれで君と会うのは3回目だな。」
「えっ…」
今なんて…??3回目??
「覚えてないか、君今日みたいに倒れかけてたもんね。」
私はそう言われてやっと思い出した。
青葉緑と言う名前の聞き覚えと、今日聞いたばかりのはずの聞き覚えのある声のことを。
