駅までダッシュで走り、予定していた電車より1本早いのにのった。
もしかしたら、いつもの私と少し違うことに気づいたかもしれない。
でも、私はもぅあのときのことを思い出したくない。
わざわざこんな遠いところを受験したんだ。
もぅ、忘れたいのに…
忘れたいのに、いつまでも頭の片隅にまとわりつく
私の苦い記憶。
呼吸が段々と荒くなる。
「ハァハァハァ」
私は電車のドア付近にしゃがみ込む。
4時ということもありまわりにお客さんはいない。
つらい…苦しい…
息がしずらい、あの日のことを思い出すだけで…
息ができなくなる。
