*  *  *



7時間目を終えるチャイムがなった。



私はチャイムと同時にカバンを持って廊下に出た。


早く行かないとバイトに遅れちゃう‼


初出勤から遅刻だなんて、絶対嫌だもん。



「爽ちゃん、まってよ‼」


後ろから果歩ちゃんが追いかけてきた。


「あっ…ごめん。」


「そういえば、爽ちゃんどこでバイトするの??」


「えっーと、○○駅のところだよ。」


「えっ??結構遠いんだね。
最寄駅から準急使って、30分くらいだよね??
そういえば、爽ちゃんって学校までの通学時間どれくらいなの??」


「1時間ぐらいだよ…」


「えっ??遠くない??なんでここきたの??」



果歩ちゃんがズバズバと質問してくる。



私は、理由を説明したくなかったから、わざとらしく


時計を見て


「あっ、バイト遅れちゃうから今日は先行くね。」



そう言って、学校を走ってさった。