快晴の空と日曜日。
私は久々に部屋の掃除をしていた。


「わぁ、この写真懐かしい」


部屋の奥まで掃除をしてみると、
懐かしいものから見たことがないものと、色々出てきた。


「っうわぁなんだこれ。ゴホッゴホッ、ホコリっぽいな」


押し入れの奥に、見たこともない小さな箱が出てきた。

ホコリが被っていてなんて書いてあるかわからないけど
蓋の部分に、日付らしきものが書いてあった。


「んーと、10月5日?」


10月5日。この日には何があったのだろう。
恐る恐る蓋を開けてみた。


「ゴホッゴホッ。うわぁ」


そこには写真が沢山入っていた。
私が生まれた時から乳母車に乗っている時。
いろいろな写真が入っていた。


「わぁ、懐かしいなぁ。」


しばらく写真を眺めていた。
そういえば、10月5日って何の日だろう。


「美依ー、ご飯よー」


え、もうそんな時間!?

私は慌てて写真を箱に閉まった。


「ん?」


慌てていたからか、箱から写真が1枚でてきた。

その写真は、見たことがない男の人と赤ちゃんのが写っていた。


「これは」


これは私のお父さんなのか。

私は物心が着く頃からお父さんがいない。
なので、私の記憶の中のお父さんはいつも空想のものだった。

お母さんも、何故かお父さんの写真は毎回見せてくれなかった。


「これが、私のお父さん?」


でも隣にいる赤ちゃんは誰?

見た感じ…


「私じゃない?」


なんとなく、今までの写真から見てみると
どうも私だとは思えなかった。



「美依ー」


「はーい、今行くー」


お母さんの声と共に、写真をポケットの中に閉まった。