哀しき野良犬

今の俺はそれほど派手な格好はしていない。
この2ヶ月で目付きだってかなり穏やかになった。
チンピラどもに文句を言われる筋合いはない。

「コラ待てよ!」

若造の1人がいきなり俺に殴り掛かって来た。
俺の防衛本能が勝手に反応し、俺はそいつの顔にパンチを浴びせていた。
昔から喧嘩は強かった。
家庭環境のせいで俺はよくクラスメイトから苛められた。
自分を護るには暴力しかなかった。
だから喧嘩ばかりしていた。

そのため、こんな連中は全然怖くない。