「魏扇【ぎせん】様、申し訳ございません。そちらは私の孫の潤陽でございます。後で潤陽にはしっかり言っておきます故、この無礼お許しください」 「そうか。」 魏扇、とは封印された天狐の名前だ。 「ぎせんっていうなまえなの?かっこいいね!あとみみ、さわりたい!」 「こら、潤陽。魏扇様の前で辞めなさい!」 あまり怒る事のない伊達おじいちゃんが声を荒げた。 「別に、良い」