チャラめ男子と鈍感女子



「エミリーにとっての菅田って…どういう存在?」



例え後悔したとしても聞いてみたかった。


アイツが、菅田が転校してきて半月は経つけど…


その間ずっと気になっていたから。


エミリーの菅田に対する気持ちが、



「私にとっての真樹の存在?」


「要は男として好きか、って事」


「おと…!?」



これぐらいはっきり言わないと、鈍いエミリーの事だから違う方向へ考えそうだし。



「…真樹を、そ、そういう想いで好きになった事は、一度もありません。
少なくとも私は、真樹の事親友だと思ってます」



恥ずかしそうにしながらも、エミリーは俺の目を見て、そう言い切った。



「そうなんだ…」



エミリーが菅田の事を幼馴染みと思っている間は、俺にもまだチャンスがあるんじゃ?


見た目は平然そうに取り繕っていても、心の中ではガッツポーズをしていた。