長かった準備期間も終わり、今日はついに文化祭。


生徒会の活動も含めたら実に長かった。


しばらくゆっくり出来たら良いなぁ...


まぁ無理だけどねぇ。



「慎也~!」



愛梨ちゃんが駆け寄ってくるのが見えて、ガックリと落としていた肩を元に戻す。



「王子様の衣装似合ってるね? カッコイイ!」


「ありがとう♪ 愛梨ちゃん」



お世辞でもそう言ってもらえて嬉しいよ...


本当良い子だな、愛梨ちゃんは。



「それと...その、私の衣装は...どうかな?」



人の優しさを痛感していると、愛梨ちゃんは恥ずかしそうにこっちを見上げて問いかけてきた。