何の為に努力するのかなんて愚問だと思うけど、一応挙げるとするのなら、やっぱり恋人が欲しいから。



女子高生、世に言うJK。


短いスカートを翻して、お洒落な着こなし方をして、隣にはイケメンな彼氏が歩いていて。


漫画の中の彼女たちに憧れを抱いていた中学生の頃の私は、
素質がいいから世間一般には可愛い部類に入る女子だったものの何となく物足りなさみたいなものを感じていた。


女子力なんぞというものに興味はなかったはずなのに、高校生活が近付くにつれ、自分は二次元同然の恋をするものだと信じ切り。

その為には努力が必要なのだと、
現実には到底いないであろう某少女漫画の超完璧なヒロインの絵を見て思ってしまった。



今思えば、そんな人になんて幾らの頑張りをしても叶わない。
だけど、恋に恋する私は必死だったから。


でも、その時の凄まじい力のお陰で、今の私には凡人では身に付けるのは難しいレベルの“美”が備わっている。