南くんのトリコ


「こんなとこじゃアレだし、そろそろ行こっか?」


「あぁ。そうだな。」


私達は、2人で並んで歩き出した。


よし、橋本瑠璃香!これはチャンスだ!


せっかく、南くんが隣にいる。それに今日は念願の初デート!


さぁ、南くんの手を繋いでいかにもラブラブカップルになるんだ!


私は1人で心の中で盛り上がりながら、そっと自然に南くんの手に触れ、いわゆる恋人繋ぎというやつをした。


「ビクッ」


一瞬、びっくりした南くんだったけど、直ぐに何も無かったように、優しく握り返してくれた。


あぁ。、
幸せ


手、繋いでよかった。生きててよかった。


お母さん、お父さん、私を産んでくれてありがとう!


なんて、両親に感謝しながらショッピングモールへ向かった。