「いいですね…恋。」

少し悲しそうな顔をして彼女は言った。

「いつか、今泉さんにもできるよ…」

「はい!あ…私河野くんの恋応援します!」

「ありがとう…そう言ってもらえて、嬉しいよ」

「あ、私の家ここなんです。」

「俺ももうすぐだから…また明日。」

「うん。」

本当は、もう少し一緒にいたい。
だけどそれはできないから…

「あのさ、明日はさ…」

家の中に入ろうとする彼女に向かって、せめてもの思いを込めていった。

「明日はさ、敬語無しで話してみない?」

緊張して、声は震えてないだろうか…

「友達…だからさ」

そう言うと彼女は少し驚いたような顔をした。

これ以上ここにいると、恥ずかしくて顔が赤くなってしまいそうだ…

だから、逃げるようにしてこの場を去った。

僕の好きな人。

それは、あなたです。

今泉紗季さん

初恋で、僕の勝手な一目惚れの片想い。

少しでも君と、近くにいられるように…


まずは友達からはじめさせてください。