あたしは庭に出て、枯れてしまった深紅の薔薇を切った。

地面に落ちるその薔薇。

あたしは呆然と、立ち尽くした。

「お嬢様、お時間かと。」

話しかけられて、あたしは我にかえる。

「そう、ただったわね。行くわよ。」

あたしは制服のスカートをつまんだ。

さっき、切った薔薇のハナビラが着いていたから。

あたしはその薔薇のハナビラを地面に捨てた。


あたしは車に乗り込み、空を見た。

今日の空は、青かった。

なんで、そんなに染まっているの。

あたしの問いに答える人はいない。
「お嬢様、着きました。」
トビラを開けられて、あたしは1歩踏み出した。
怖くて足が震えるけど、今はそれを我慢した。