青い鳥

「ご自由にって言ったでしょ?」

「俺は律以外の女とは今後一切関係を持たないから」

高々と宣言されてもね。

「私にはどうでも良い。あの人とヨロシクやっててもね」

愛なんて私には分からないし分かりたくもないもの。

「社長の俺に近付いてくるのは金目当てな女ばっかなわけ。でも律には何でも買ってやるけど」

成る程。
だからおんぼろアパートに住んで、質素な服をいつも着ている私が気になったのか。
漸く合点が合った。

「私は何も要らない」

「俺に抱かれて男が平気になったわけ?俺には興味無し?」

「……貴方以外は苦手よーーきゃっ!」

突然ぎゅうっと抱き締められた。
あんなこと言うんじゃなかったってすぐに後悔。

「今日も抱かせてくれる?」

今日も訊いてきた。

「嫌」