「貴方、セレブっぽくない」


私は高そうな大きい木製のテーブルに乗っている用意された朝食を眺めながら言った。

並べられてるのは目玉焼きにウィンナーに味噌汁にご飯、その横には梅干。
どんな料理を出されるかと肩肘を張っていたのたが、いたって普通で庶民的で。


「だって俺、元々貧乏だから」

「え」

「俺、両親の顔すら知らないの」

先程は驚いて声が出たが、今度のは驚きすぎて声が出なかった。

「俺は施設で育って、大学も奨学金で行った。俺は今まで自分をバカにしたやつを見返したい一心でここまでやってきた」

更に続いた発言にも驚きっぱなし。

そして思ったのは一つ。

この人、凄すぎる。