「俺に抱き締められるの、慣れてきただろ?相性が良い証拠」

「……それよりもキスとかやめて」

さっきから頬にキスしたり、指を私の身体に這わせたりしてくる。


「頷くまでやめない」

獣は止めてもやめずに、私の欲情を掻き立てるように誘ってくる。

ざらついた舌が私の首筋を這う。

食べられるかもしれない。

そう思ったのに、何故か恐怖を感じない。

呼吸は段々荒々しくなり、甘い吐息が勝手に口から漏れる。


「イイ声」

そう呟いた獣の光るような瞳と視線が絡んだ。


「律を抱きたい」

ストレートに欲情を曝け出す獣。