青い鳥

背中は優しく撫でられてる。

怖いはずの、男の人の手。

温もりが撫でられている背中から全身に伝わっていく感覚がする。

今溢れてるのは、恐怖の涙じゃない。

安堵の涙。

貴方が居てくれて良かったとさえ思えてくる。


「律、俺が上書きしてやる」

突然真剣そうな声が届いてきて何かと思い、口から「え?」と溢すと驚く暇もなく突然唇を塞がれた。

「んっ!?」

私は目を見開くしか出来なくて。

この男、私が男嫌いになった理由に気付いたんじゃないの?

ただ自分の理性を抑えきれないだけじゃない?


「やめーーんんっ!」

やめてと言おうとしたら、唇の隙間を狙ったかのように入り込んできた今井律の舌。