「貴方、私と名前が一緒なだけで赤の他人でしょ?放っておいて」

私の口から出たのは強がり。

でもこの男を頼りたくない。

すると今井律は勝手に家に上がり、私の目の前に勝手に座った。


「俺が今さっき現れたことも運命だと俺は思ったけど?」

目の前で笑顔で言う。

真っ直ぐな瞳で。


「俺の家に来い。全力で律を守るし、守れる」

そして続けた言葉に私は目を逸らす。

弱っている今の私はいつもの鉄壁なガードが崩れていて、簡単に破れそうな言葉だったから。


「さっき警察に頼れる人がいないって言ったのは本当なんだろ?」

「……」

「じゃあ律が来ないなら、俺がこの家に住むわ」

「は?」