青い鳥

そこには五人先客が居た。
物凄く辛いのか、ソファーで横たわる人も居た。

気持ちは物凄くわかるが、あそこまでは出来ない。
私は何とか気力を振り絞り、置かれていたソファーに背中を預けて座る。

「原さーん、どうぞー」

ソファーで横たわっていた男性がゆっくりと立ち上がり、フラフラしながら診察室へ向かって行った。
私も早く呼ばれたい。


その後、数人の人が入れ換わり。


何故、数人と表現したかと言うと、何人入ってきて出ていったのかも分からないくらい意識が朦朧としてきたから。
お願いだから、私の意識が飛ぶ前に早く呼んで……。

意識が朦朧としてきた中、ナースさんが来た。


「今井さーん、診察室へどうぞー」

心待ちにしていた声。
返事をしようと私はなんとか気力を振り絞って、立ち上がりながら声も振り絞った。