私は軽く小走り。
一人にして欲しいのについてくる足音。


「あの男、律と結婚したいって言ってたな」


煩い……


「律は本気だったのか?」


ついてこないで……




ガシッ!


無視していたら手首を掴まれた。


「とりあえず律のマンションに行こう」


数秒前までは逃げようと考えていた。

でも、もうどうでも良くなった。

私の心は飛び立つ気力も無い程弱りきっている。